[新年のごあいさつ]
 皆様、新年おめでとうございます。地球温暖化といわれていますが、日本海側では大雪にみまわれている、この冬です。寒く澄み切った清冽な朝の空気の中、新年を迎えることができました。
 今年は果たしてどんな年になるのでしょうか。昨年は、驚きの政権交代がありました。新政権の不慣れな政局運営、マニフェストで大風呂敷を広げてしまったために予算がふくれて多額の国債を発行し財政状態がさらに悪化、二酸化炭素排出削減で高すぎる目標を世界に公言してしまい産業界から猛反発、日米関係の不安定化、などなどちょっと考えただけでもいくつも大変な課題を抱えた一年になりそうな予感です。また、昨年以来「新型インフルエンザ」が大流行し、いまだに流行が終息しておりません。これについてはクリニックだより「76号・夏の号」「77号・秋の号」の解説コーナーで解説しました。現在流行しているブタ由来のインフルエンザA/H1N1型は比較的弱毒性でしたが、本当に怖いのは、現在、アジアを中心に蔓延している鳥インフルエンザ(H5N1型)が、ウイルスの変異をおこして、人から人への感染を起こすようになる場合です。そのような事態は今年起こっても不思議ではなく、今後も油断なく、厳重に注意していく必要があります。
 ここ数年の医療費削減で医療の現場はすっかり疲弊し荒廃してしまいました。政権交代により厚生労働行政に変化が出てきており、「医療崩壊」を呈している医療の現状を少しでも回復しようとの考えにより、来年度の国家予算では、医療費をわずかながら引き上げる方針となりました。
 今年は、2年ごとに実施されてきました健康保険制度の改定の年に当たりますので、4月から医療費や薬剤費が改定されます。現時点ではまだ具体的な変更点は明らかではありませんが、次号で詳しく解説したいと思います。
 わが国の「国民皆保険」制度は、国民の健康を守る大変すぐれた医療保険制度として、世界に誇れるものと思います。医療費のムダを省き、限られた医療費を有効に活用しながら、是非、この制度を存続させて守っていきましょう。
 さて、当クリニックは今年、開業22年目を迎えました。今年も、日進月歩の医学の勉強に努め、最新の医療技術の導入を心がけていきたいと思います。そして、「皆様のホームドクター」として、精一杯がんばっていきたいと思います。皆様の忌憚のないご意見やご批判をお願いいたします。

解説シリーズ[心を考える](その8);
ひきこもり:(下)
 前号、前々号から引き続き、「ひきこもり」について、最終の解説をしてまとめてみたいと思います。

<「ひきこもり」はなぜ長引くのか?>

<ひきこもりを抱える家族の苦悩>

<ひきこもりからの脱却と社会復帰への長い道のり>

<家族支援の重要性と相談先>

<最後にひとこと>
 長期化しこじれてしまった「ひきこもり」は、大変困難な問題です。特効薬はありません。一番つらいのは、やはり、ひきこもっている本人なのでしょう。もともと、ひきこもりたくてひきこもっている訳ではありません。やむにやまれぬ事情から、そうなってしまったのでしょう。人は自分の身を守るために、殻に閉じこもることもあります。時間とエネルギーの浪費と考えずに、「人生の浪人」期間と思えばよいのです。世間体を気にして社会から孤立しないように、ひきこもり者本人だけでなく、家庭そのものを支援してもらえるように、考えていきましょう。


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