解説シリーズ[心を考える](その8);
ひきこもり:(中)
 前号から引き続き、「ひきこもり」について、解説していきたいと思います。

<ひきこもりの心の中;どういう人がひきこもりになるのか?>

<「不登校」と「ひきこもり」>

<「いじめ」と「ひきこもり」>

<「ひきこもり」と「家庭内暴力」について>
 ひきこもり者は、「自分がこうなったのは、親のせいだ」と主張する一方で、家庭内暴力の事例を治療している精神科医によると、多くのケースで「自分は親に迷惑をかけ続けてきた、ダメな人間である」と吐露するということです。彼らは実のところ、自責と他責の間で揺れ動き、心やすらぐことのない日々をすごしているのでしょう。ある精神分析医が言うように、「家庭内暴力の背後にある感情は、『憎しみ』ではなくて、『悲しみ』なのです。」
(以下、次号へ続きます)

解説コーナー[新 型 イ ン フ ル エ ン ザ]
−−−その2 ワクチン接種について−−−
 今年は、季節性インフルエンザワクチンとは別に、今年4月以来、世界的大流行を起こしている新型インフルエンザのワクチンも作られました。両方のワクチンを接種するのが、もちろん、よろしいのですが、限られた製造能力の中で両方のワクチンを作ろうとしたために両方とも製造量が不足してしまいました。このため、例年と違って医療機関の現場で混乱が起こっています。

<ワクチン接種の現場での混乱>
 今年のインフルエンザワクチン接種では、次のような混乱を生じています。

1)季節性インフルエンザワクチンは、例年の7〜8割の量しか確保できませんでした。しかも、ワクチンを発注しても、一度に少量ずつの入荷量で、かつ納入が不定期となり、安定した接種が困難な状態です。このため、例年のように予約をしていただいて接種するというやり方ができませんでした。

2)新型インフルエンザワクチンは、製造・供給が流行に間に合わず、すでに全国的に大流行している中で、大幅に遅れて10月下旬になってようやく接種が開始されました。

3)新型インフルエンザワクチンは、行政(県)が管理しているため、いつ、どのぐらいの量を配布してもらえるか、直前までわからず、しかも優先順位に従って実施するというやり方となりました。このため、一般の方の予約を受け付けることができず、当初、優先順位にあたる方に当方から電話連絡して接種日に来院していただくやり方で、接種を始めました。

4)新型インフルエンザワクチン接種の、優先順位、接種回数、などが接種開始後に変更されたことも、混乱をひどくしました。

5)大学病院など、大病院に通院している患者さんが、その病院で接種を受けられず、「優先接種対象者証明書」を渡されても、最寄りの医療機関ですぐに接種を受けられるとは限らず、困っている。

<新型インフルエンザワクチン接種の実際>
 すでに市の広報誌などで情報提供がされていますが、次のようになっています。

1)優先接種の対象者および標準的接種スケジュール
<平成21年10月>
・インフルエンザの診療に直接従事する医療従事者
<平成21年11月>
・妊婦 ・基礎疾患を有する人
<平成21年12月>
・1才から小学校低学年の小児
・1才未満の小児の保護者
・接種を受けられない優先接種対象者の保護者
・小学校の高学年の小児
<平成22年 1月>
・中学生および高校生
<平成22年 2月>
・高齢者(65才以上)

2)基礎疾患を有する人とは、次のような病状を持つ方です。
*慢性の呼吸器、心臓、腎臓、肝臓、などの疾患
*神経疾患・神経筋疾患(パーキンソン病、脊髄損傷、多発性硬化症、など)
*血液疾患(白血病、悪性リンパ腫、再生不良性貧血、など)
*糖尿病
*疾患や治療に伴う免疫抑制状態
*小児科領域の慢性疾患

3)接種回数は、現時点で次のように決められています。
1.「健康成人」、「妊婦」、「医療従事者」は1回接種とする。
2.「基礎疾患を有する人」は1回接種とするが、著しく免疫反応が抑制されている者は2回接種しても差し支えないものとする。
3.1才から小学校生は、2回接種とする。
4.「中学生・高校生」は、当面2回接種とするが、今後の中高生を対象とした臨床試験の1回目の接種結果等を踏まえ判断する。
5.「65歳以上の者」は、1回接種とする。


夏の号(第76号)へ   ⇒新年号(第78号)へ